研究課題/領域番号 |
06403021
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
足立 吟也 大阪大学, 工学部, 教授 (60029080)
|
研究分担者 |
坂口 裕樹 大阪大学, 工学部, 講師 (00202086)
今中 信人 大阪大学, 工学部, 講師 (30192503)
町田 憲一 大阪大学, 工学部, 助教授 (00157223)
|
キーワード | 気相錯体 / 希土類相互分離 / 永久磁石材料 / 侵入型金属窒化物 / 化学センサー / 環境モニタリング / 水素吸蔵合金 / 機能薄膜 |
研究概要 |
本研究では、希土類材料の形態(組成、原子価、構造)を制御することにより、出現する物性すなわち機能がどの様に変化するかを系統的に検討し、その機能の発現機構を明かにすると共に、より高度な材料を創製する上での設計指針を得ることを目的としている。本年度に得られた成果は以下の通りである。 1.酸化セリウム超微粒子の作製と物性 酸化セリウムは自動車用排ガス浄化触媒の助触媒として重要であると共に、レンズの研磨剤ならびに紫外線の吸収剤として多用されており、これらへの使用に当っては試料の粒径は極めて重要となる。ここでは、真空蒸着法とマトリックス単離法とを組み合せた手法(RAD法)により、数nmの平均粒径を有する酸化セリウム超微粒子の作製に成功した。 2.希土類錯体付活無機-有機複合マトリックス蛍光材料の作製と発光特性 希土類錯体は優れた発光特性を有する反面、その乏しい機械的強度と耐久性のためにこれまで実用に供されることはなかった。これに対し、シリカあるいは無機と有機成分の複合体であるORMOSILをマトリックスとし、これらに希土類錯体を導入することで、従来の無機蛍光体に匹敵する蛍光輝度を有する蛍光体を開発することに成功した。 3.希土類複合酸化物を用いたNO_Xセンサ 希土類と銅からなる複合酸化物をセンサ素子として用いることにより、NO_Xの構成成分であるNOとNO_2とをそれぞれ選択的に検出することに成功した。 4.水素吸蔵性希土類金属間化合物薄膜の作製と水素吸蔵特性 LaNi_5の結晶質薄膜を多孔質基板にスパッタ蒸着することにより、従来のアモルファス薄膜と比べてより多量の水素を吸蔵できることを見い出した。
|