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1994 年度 実績報告書

動物細胞の細胞質分裂の分子機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06404004
研究種目

一般研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

馬渕 一誠  東京大学, 教養学部, 教授 (40012520)

キーワード細胞質分裂 / 収縮環 / アクチン繊維 / ミオシン / 低分子量Gタンパク質 / 分裂溝 / Rho / アクチン調節タンパク質
研究概要

1.分裂シグナル伝達
(1)rhoタンパク質:ヒトrhoAのcDNAをプローブとして分裂酵母のrho遺伝子のクローニングを行い4種のrho cDNAを得、これらをrho1,rho2,rho3,rho4と命名した。このうちrho1はrhoA、出芽酵母RHO1と、rho2はRHO2と、rho3はRHO3と高いホモロジーを示した。
(2)タンパク質リン酸化:ウニ卵に^<32>P-正リン酸をとりこませ、in vivoでリン酸化されるタンパク質を検索したところ、多くのタンパク質がリン酸化された。またこのようにラベルした卵を発生させ、分裂溝を単離して解析することにより複数の分裂溝特異的リン酸化タンパク質を同定した。
(3)ミオシン軽鎖リン酸化:in vivoで^<32>Pラベルした卵から免疫沈降したミオシン軽鎖、あるいはラベル卵をトリクロロ酢酸固定してから2次元電気泳動で分離したミオシン軽鎖は分裂時期にかかわらずミオシン軽鎖キナーゼによりリン酸化される部位がリン酸化されていることが分かった。
2.収縮環の構造とその形成
(1)分裂溝特異タンパク質:単離分裂溝に局在する2つのタンパク質を2次元電気泳動、マイクロシークエンシングと免疫ブロッティングにより調べた結果、EF1αとEF1βであることが判明した。
(2)微細構造:分裂溝構成タンパク質を免疫電顕法により微細構造上でそれらの存在状態を固定するために、ウニ卵と分裂酵母の分裂溝に局在する可能性のあるタンパク質の抗体を調製中(ウサギ)である。またアクチンとの2重染色を行なう必要があるため、アクチン抗体を免疫動物を変えて(モルモット)作成している。
(3)アクチン調節タンパク質:ウニ卵からF-アクチンアフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いて新しいアクチン調節タンパク質を検索中であり、複数の新しいタンパク質が見いだされつつある。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Etsuo Yokota: "Isolation and characterization of a novel dynein that contains C and A heavy chains from sea urchin sperm" Journal of Cell Science. 107. 345-351 (1994)

  • [文献書誌] Etsuo Yokota: "C/A dynein isolated from sea urchin sperm flagellar axoneme:enzymatic properties and interaction with microtubules." Journal of Cell Science. 107. 353-361 (1994)

  • [文献書誌] Issei Mabuchi: "Cleavage furrow:timing of emergence of contractilering actin filaments and establish ment of the contractilering." Journal of Cell Science. 107. 1853-1862 (1994)

  • [文献書誌] Kentaro Nakano: "Isolation and sequencing of two cDNA clones encoding Rho proteins from the fission yeast,Schizosaccharomyces pcinbe." Gene. (印刷中). (1995)

  • [文献書誌] 馬渕一誠: "細胞質分裂の分子機構:特集によせて。" 細胞. 26. 175 (1994)

  • [文献書誌] 馬渕一誠(執筆分担): "分子細胞生物学辞典" 東京化学同人(印刷中), (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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