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1995 年度 実績報告書

広いスペクトラムを有する殺虫性タンパク質産生菌(BT)検索用DNAプローブ合成

研究課題

研究課題/領域番号 06404010
研究機関北海道大学

研究代表者

飯塚 敏彦  北海道大学, 農学部, 教授 (50001441)

研究分担者 佐原 健  北海道大学, 農学部, 助手 (30241368)
浅野 真一郎  北海道大学, 農学部, 助手 (60222585)
伴戸 久徳  北海道大学, 農学部, 助教授 (20189731)
キーワードBacillus Thuringiensis / ICP遺伝子 / 害虫防除 / cryV
研究概要

本年度は、まず鱗翅目・鞘翅目昆虫双方に殺虫活性を有するcryV遺伝子のDNAプローブを作成し、既に作成済みのcryI〜IVまでのDNAプローブと合わせて用いることにより、新規BT菌株ならびに新規Cry遺伝子の探索を行った。その結果、鱗翅目・鞘翅目昆虫双方に活性を有する新規のBacillus thuringiensis(以下BT)kurstaki INA-02株がcryV遺伝子を保有することが明らかとなった。さらにこの遺伝子をクローニングし、塩基配列を決定したところ、本実験で得られたcryV遺伝子は、従来のcryV遺伝子とはアミノ酸1個を異にしていることが判明した。また、CryV遺伝子が難防除害虫であるハスモンヨトウを含む鱗翅目昆虫に殺虫活性を有していることも明らかになり、鱗翅目・鞘翅目昆虫双方に活性を有するこのkurstaki INA-02株は、今後害虫防除に有効に利用され得る菌株であると考えられた。
一方、平成6年度に発見された、コガネムシ幼虫に殺虫活性を有する新規BT株、japonensis N141株からcry遺伝子(cryN141遺伝子)をクローニングし、塩基配列を決定したところ、コガネムシ幼虫に活性を有するBT株であるjaponensis Buibui株のICP遺伝子がコードする蛋白質のアミノ酸配列と、相同性が70%であった。この事は、本ICP遺伝子がコガネムシ幼虫に殺虫活性を有する新規cry遺伝子であることを示している。この新規ICP遺伝子は、コガネムシ幼虫に対する新しい微生物農薬としての可能性が期待されるだけでなく、Buibui株のICP遺伝子との比較を通してコガネムシ幼虫に対する殺虫活性機構の解明に役立つ、優れた研究材料になり得るものであった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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