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1995 年度 実績報告書

ウイルスのエスケープ変異株と細胞表面内HLAヘプタイド分析による肝障害機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 06404029
研究機関東京大学

研究代表者

小俣 政男  東京大学, 医学部(病), 教授 (90125914)

研究分担者 加藤 直也  東京大学, 医学部(病), 医員
松村 雅幸  東京大学, 医科学(病), 医員
白鳥 康史  東京大学, 医学部(病), 助手 (70196624)
キーワードB型肝炎ウイルス(HBV) / C型肝炎ウイルス(HCV) / long-PCR / transfection / class I HLA / ウイルス変異
研究概要

B型肝炎ウイルス(HBV)に関して、最近開発されたlong-PCR法を応用して,HBV遺伝子全長(3.2kb)をone-stepで増幅する方法を確立した.1〜数copyのHBVを増幅可能であり、患者血清より抽出したDNAを用いて,従来のsubgenomic HBV DNAの解析とは異なり,full-length HBV DNAの解析が可能となった.また,得られたfull-length HBV DNAは,PCR primerに付された制限酵素認識配列により容易にcloningされ,ヒト肝癌細胞(Huh7)にtransfectionすることにより,複製することを確認した.培養細胞上清にはHBsAg,HBeAgが検出された.この方法により,患者より得られたHBVの機能的解析が可能である.また,人為的にmutationを導入することにより,HBVにおける遺伝子変異の機能解析が行い得る.実際に,HBVのpre-C領域にstop codonを生じるような点突然変異を導入したところ,培養細胞上清中にHBeAg分裂が認められなくなった.この方法を応用し、ヒト肝癌細胞などにfull-length HBV DNAをtransfectionし,HBV蛋白を発現,複製させることにより,class I HLAに結合し,細胞表面に呈示され細胞障害性T細胞のターゲットとなるようなHBVペプタイドの分析を行い,ウイルス変異,細胞障害の機序を分子レベルで明らかにしたい.
C型肝炎ウイルス(HCV)に関しては,患者血清中より抽出したHCV RNAを,RT-PCR法にて増幅,cloningし,ヒト肝癌細胞にtransfectionすることによりHCV蛋白を発現させ,その機能解析を行っている.この系を用いて,HBV同様にclass I HLAに結合し,細胞表面に呈示され細胞障害性T細胞のターゲットとなるようなHCVペプタイドの分析を行う予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shiratori Y: "Characteristic difference of hepato cellular carcinoma between hepatitis-B and -C viral infection in Japan." Hepatology. 22. 1027-1033 (1995)

  • [文献書誌] Tagawa M: "Infection of human hepatocyte cell lines with hepatitis C virus in vitro." J Gastroen Hepatol. 10. 523-527 (1995)

  • [文献書誌] Yokosuka O: "Efficacy of longterm interseron treatment in chronic liver disease evaluated by sensitive polymerose chain reaction assay for hepatitis C virus RNA" Gut. 37. 721-726 (1995)

  • [文献書誌] Matsumura M: "Sensitive assay for detection of hepatocellular carcinoma associated gene transcription(alpha-fetoprotein in RNA)in blood." Biochem Biophys Res Commun. 207. 813-818 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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