研究課題/領域番号 |
06404034
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹下 彰 九州大学, 医学部, 教授 (30038814)
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研究分担者 |
毛利 正博 九州大学, 医学部, 助手 (60264032)
江頭 健輔 九州大学, 医学部, 講師 (60260379)
上野 光 九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
下川 宏明 九州大学, 医学部, 助教授 (00235681)
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キーワード | 一酸化窒素 / 冠循環 / セロトニン / アンギオテンシン変換酵素 |
研究概要 |
1.実験研究 1)ブタモデルにおける冠血管反応性. 平成7年度の報告において、L-NAME慢性投与動物においてセロトニンに対する微小冠血管の過剰収縮が生じることを報告した(Circulation 1995)。今年度は、このセロトニンによる過剰収縮がセロトニン受容体の変換(5HT2->5HT1D)によって生じることを見いだした(Circulation in press)。さらに、パパベリンの冠動脈内投与によって心筋乳酸産生が生じることを観察している(第60回循環器学会総会、平成8年3月)。 2)ラットモデルにおけるレニン-アンギオテンシン系の関与. L-NAME慢性投与動物に生じる冠血管病変はアンギオテンシン変換酵素阻害薬によって完全に抑制されることを報告した(米国心臓学会、平成7年11月、第60回日本循環器学会総会、平成8年3月)。心臓・血管組織においてACE活性が亢進していることも確認できている。免疫染色法によって、ACEが血管病変に一致して存在することが明らかとなった。 2.臨床研究 1)正常症例において、心拍数増加に伴う血流依存性冠動脈拡張は一酸化窒素合成阻害薬によって抑制されることを報告した(米国心臓学会、平成7年11月)。微小血管狭心症患者に内皮細胞由来一酸化窒素の基質であるL-アルギニンを投与するとアセチルコリンに対する冠血流増加反応が改善することを報告予定である(Circilation in press)。 2)ブラジキニンによる冠動脈拡張が一酸化窒素合成阻害薬によって防止できること、ACE阻害薬によって増強することを報告した(米国心臓学会、平成7年11月)。
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