研究課題/領域番号 |
06404052
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
高倉 公明 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90109984)
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研究分担者 |
竹下 幹彦 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90138868)
田鹿 安彦 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30130264)
伊関 洋 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (90119892)
井沢 正博 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70075703)
久保 長生 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (10075690)
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キーワード | 脳腫瘍 / 放射線治療 / ガンマナイフ / 神経膠腫 / フォトン局所放射線治療 / 一重粒子線治療 / ガドベリン / 術中照射 |
研究概要 |
脳腫瘍の放射線局所治療法に関する臨床的ならびに生物学的総合研究を行った。基礎的研究では悪性神経膠腫組織内のカドヘリンの発現と腫瘍の浸潤・播種と治療予後との相関を検討し、E-カドヘリンの発現は浸潤・播種傾向が増加し、予後不良例が多いことを報告した。臨床的研究では悪性脳腫瘍に対し、各種の局所放射線照射法と化学療法を応用し、悪性脳腫瘍の治療成績の向上をはかっている。すなわち、重粒子線治療、ガンマナイフ治療およびPRS〔photon radiosurgery system,局所放射線装置〕等で治療している。ガンマナイフ治療では転移性脳腫瘍で腫瘍増殖の抑制及び腫瘍縮小効果が認められ、QOLの向上が得られた。PRSによる定位的局所放射線治療は昨年に引き続き研究を推進している。今までに20例の脳腫瘍に本治療を行った,16例は開頭腫瘍摘出後に術中照射を行った。4例は定位的脳手術にて組織診断を行い同時に照射を行った。転移性脳腫瘍の3例を除く全例が現在生存中である。術中照射は短時間に治療を終了でき、患者の早期社会復帰の面からも有用と考えてさらに研究を進めたい。重粒子線治療も今年度は4例の新規治療が実施れさ、合計14例の神経膠腫が放射線医学研究所の協力を得て施行された。星細胞腫は局所制御が比較的良好である。今後の課題としては、1)適切な線量分布、2)周辺線量の決定、3)摘出後腔への照射の場合のアプリケーターの必要性など残っている。
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