東北地方某県の市街地と農山村にある小学校の児童を対象とした。5年生児童71名の1日の心拍数記録から日常生活における活動量を求め、地域差、性差、活動レベルによる差をみた。10拍/分ごとに分けた累積時間でみた心拍数に地域差はみられなかったが、登下校時間は農山村で約30分長かった。性差は放課後にみられ、約40分男子の運動時間が長かった。また、活動的な児童は、心拍数150拍/分以上になる時間が、体育の授業、放課後、休み時間を合わせて約1時間あり、非活動的な児童より長かった。 積雪期、体育の授業でスキーで、心拍数150拍/分以上になる時間は、男子で21分、女子で30分あり、望ましい活動量を確保できる内容と考えられた。しかし、この時期の放課後、心拍数150拍/分以上になる時間は、秋季の1/3〜1/6であった。 走、跳、投動作の示範ビデオと指導内容を示したカリキュラムを両小学校の3年生65名と5年生74名に実施した。3つの動作を3〜4回/週の頻度で、4〜5週間練習してもらい、前後に、50m走、走り幅とび、ソフトボール投げでその効果をみた。その結果、記録の低い児童に、また5年生よりも3年生に、記録の改善が大きかった。次年度は、3、5年生で練習内容を統一し、各組で1つの動作を練習することにした。1回約20分、3〜4回/週、8週間の練習をした結果、3年生女子の50m走、5年生男子の走り幅跳びとソフトボール投げに練習効果が認められた。3、5年女子の走り幅跳びとソフトボールの記録は伸びたが、練習効果とはいえなかった。
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