研究課題/領域番号 |
06451008
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
飯田 亘之 千葉大学, 文学部, 教授 (90009663)
|
研究分担者 |
高橋 久一郎 千葉大学, 文学部, 助教授 (60197134)
怱那 敬三 千葉大学, 文学部, 助教授 (70192028)
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
加藤 尚武 京都大学, 文学部, 教授 (10011305)
藤村 眞示 千葉大学, 医学部, 教授 (80143270)
|
キーワード | 生命倫理 / 環境倫理 / 情報倫理 / 応用倫理学 / 実用倫理学 |
研究概要 |
本研究は、応用倫理学あるいは実用倫理学の各分野間の関係及び古典的倫理学に対するその位置を明らかにし、倫理学一般とのかかわりの中でその全体像を捉えること、次にその新たな成果を大学教育のために平易に改題してこの分野の大学教育等の基本的枠組みを作り、教材を開発することをもその目的としていた。 生命倫理、環境倫理、情報倫理等の扱う全ての問題領域に共通して言えることは、強大な技術の力により、情報一般はもとより生命のあり方をも操作することが可能となる一方、それが我々のコントロールの力を脅かす側面を持つに至っており、身近な個人のプライバシーから人類の共存条件の問題に至るまで、速やかに対処することが求められるに至っているということである。古典的倫理思想の枠組みを念頭においてこの課題を見てみると、最先端の遺伝子治療の倫理問題においてすら、幸福追求権、インフォームドコンセント、功利性等の古典的な思想の枠組みでカバーできるものがある一方、環境問題を機に、古典的な人間中心主義へのチャレンジとしてホ-リズムが力を盛り返し、また、この問題では加害の主が特定出来ないこと等の理由から従来の責任概念がそのままでは通用しないという事態も発生している。また、情報化社会では土地に象徴される物の所有権の絶対性、完全性はもはや維持できず、それを基礎にした近代社会のルールとは異なった行動規範が求められるに至っている。 我々は、関連の総合講座8単位を運営しており、今年度は、新たな知見をもとに教育用スライドやビデオの編集をし、またOCRを使い、学生がいつでもアクセスできるようコンピュータに教育用資料およそ700ページ分を入力した。
|