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1996 年度 実績報告書

日本人の倫理的諸概念をめぐる非文字資料の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06451009
研究機関共立女子大学

研究代表者

佐藤 正英  共立女子大学, 文芸学部, 教授 (90083708)

研究分担者 菅野 覚明  東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70186170)
山下 敦  共立女子大学, 文芸学部, 助教授 (40143341)
村上 隆  共立女子大学, 文芸学部, 助教授 (00239493)
キーワード日本倫理思想 / 非文字資料 / 景観 / 儀礼 / 神 / 仏 / 天 / 遠近法
研究概要

日本倫理思想史の研究は、従来、文字文献のみに依拠する研究方法に局限されていた。本研究は、そうした従来の研究方法の枠組みを拡大し、文字文献以外の資料、すなわち景観や儀礼などの非文字資料に係わる新たな倫理思想史の研究領域を切り拓くことを目的とする。
非文字資料は、文字文献と密接に関わりつつ、文字文献の基底に広い領域にわたって存在している。その状況をふまえ、本研究の実施手順は、以下の通りである。1.従来の研究では間接的に論及されるにすぎなかった非文字資料を主題化し、その体系的な掘り起こしを図ること。2.非文字資料をめぐる資料操作の方法の確立に努めること。3.非文字資料の解釈を通じて新たに明らかにされるところの、生の意味をめぐる日本人の倫理営為の諸相を提示すること。
本研究は、日本倫理思想史に新たな枠組みと内実をもたらし、和辻哲郎以後の日本倫理思想史に対する根本的な問題提起をもたらす大がかりな研究である。研究の進行は順調であるが、所期の目的が十全に達成されるには今後も一層の努力と日時を要する。
今年度までに得られた主たる新知見は以下の通りである。1.生の意味をめぐる思想的営為の一様態として景観を捉え、古代から近代に至る変遷を概観すること。2.古代から中古への景観の変遷の一事例としての比叡山の景観のありようが最澄の日本的仏像の創始に与えた思想的意味をめぐる考察。3.中古の景観の特質を形作っている花鳥風月の思想的な意味を西行の和歌を材料として考察すること。4.能を宗教儀礼の芸能化という視点から分析し、中古における儀礼の再現を試みること。5.現代における環境倫理の問題を近代における遠近法がもたらした景観の変質とのかかわりから考察すること。6.空間表象および景観をめぐる研究文献の集成・分類。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 菅野 覚明: "近世中期の学問:徂徠・真淵・宣長" 岩波講座「日本文学史」. 9. 1-34 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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