研究課題/領域番号 |
06451022
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大村 彰道 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60037041)
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研究分担者 |
河原 哲雄 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (30251424)
秋田 喜代美 立教大学, 文学部, 助教授 (00242107)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 理解 / 記憶 / 推論 / 物語理解 / 疑問 / テキスト構造 / 概念形成 |
研究概要 |
(1)文章の読解中に読み手はどのような疑問を生成するのだろうか、また、読解の目的や読み手の特徴に応じて、生成される疑問に違いがあるのだろうか、について調べた。説明文型の文章を読む際には、用語の「定義」や、事象の「解釈」に関する疑問が多く生成されることがわかった。一方、読み手が、記述の正当性について「判断」したり、どんな事象が予想されるかなどの「期待性」に関する疑問はほとんど生成されなかった。「他人に内容を伝達する」という目的のために読む場合は、「内容を批判するために」読む場合より、「定義」など内容整理型の疑問が多く、「疑念(その事実は真実か?怪しいのではないか)」など吟味型の疑問は少なくなることが確認された。内容に対して興味の高い人は、吟味型の疑問を、興味の低い人は、整理型の疑問を多く生成する傾向が見られたが、さらに実験を繰り返す必要がある。 (2)小学校低学年児童の身体感覚比喩表現の理解を、喜び、怒り、悲しみ、驚き、恥じらいの5種類の感情について検討した。1年生から3年生にかけて比喩理解に質的差異が見られた。 (3)性格特性カテゴリーの階層構造を調べた。範例的、およびプロトタイプ的なカテゴリー構造についてニュラルネットワークモデルを用いて、概念学習実験をおこない、階層水準が概念学習の難易度に影響することがわかった。 (4)音楽の繰り返し聴取が快感情に及ぼす影響を調べた。換起される快感情はリズムパターンの冗長性とハ-モニ-の典型性の程度に応じて、逆U字型の関数になることが示された。 (5)外国語の理解やイディオムの理解と記憶能力との関係を調べた。
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