研究課題/領域番号 |
06451047
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 一子 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60114211)
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研究分担者 |
田中 治彦 岡山大学, 教育学部, 助教授 (50188322)
浅谷 千代子 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (40231881)
鈴木 眞理 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (60114518)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 生涯学習 / 生涯教育 / 成人教育 / 多文化教育 / 識字教育 / 国際理解教育 / 開発教育 |
研究概要 |
国際化・グローバリゼーションにともなう生涯学習の諸問題めぐってはユネスコ、OECD、EC/EU等の国際機関のレベルで、とくに移民労働者問題や地域社会におけるマイノリテイ問題をターゲットとする成人基礎教育のプロジェクトの発展とそこにおけるNGO、NPOなどの非営利民間団体の役割の増大が注目される。ヨーロッパではこうした民間団体の助成の法的基盤が強化され、また国・自治体等の公共機関とのネットワーク形成が活発になっている。アジア地域では、欧米とは異なり、多民族・多文化問題への対応は遅れており交流も始まったばかりである。国によって成人教育の現実が異なり、ヨーロッパのようなアイデンティティ形成はみられないが、環境問題へのとりくみや女性の社会参加、外国人問題のサポートなどの課題をめぐって次第に意識の高まりがみられる。開発教育や女性の学習、コミュニティ教育などの面で、日本の経験は先進的なものをもっており、今後アジアにおいて果たすべき役割が大きい。日本国内の自治体の生涯学習計画のなかで、国際化に体系的方針をもって対応している例はまだ少ないが、ボランティアネットワークの発展がみられ、また国際交流協会、あるいは自主的な市民団体の協議会をつうじて、自治体との協力関係が形成されはじめている。その点で日本においても、民間団体の役割が大きくなっている。今後の社会教育・生涯学習の教育的事業としては、開発教育や国際理解教育のカリキュラムの検討、青少年の学校外におけるボランティア活動の発展、大学教育や社会教育における専門スタッフの養成などの課題がとりくまれる必要がある。
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