研究課題/領域番号 |
06451053
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
芳澤 毅 琉球大学, 法文学部, 教授 (90044841)
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研究分担者 |
田中 寛二 沖縄県立芸術大学, 法文学部, 助教授 (40253942)
大膳 司 沖縄県立芸術大学, 生涯学習教育研究センター, 教授 (60188464)
井上 講四 沖縄県立芸術大学, 教育学部, 教授 (50136024)
中村 完 琉球大学, 法文学部, 教授 (60044963)
福山 逸雄 沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 教授 (80208983)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 高校生 / 規範 / 進路分化 / 高校ランキング / 重要な他者 / 部活動 / 統制感 / 沖縄県 |
研究概要 |
本研究によって得られた知見は以下の9点である。 1.回顧的に中学校時に授業理解度がより進展していたと自己認知している高校生は、そうでない高校生に比べ、高校生活をより適応的に送っていると理解されていたこと 2.高校中退意識をもつ生徒は、高校内部における対人関係がうまくいっていなく、高校での諸活動それ自体の将来に対する有効性感覚を持ちえなく、高校生活が楽しくないと思っており、高校に行くことについての規範意識が薄いこと 3.高校生の進路選択は家庭環境に大きく規定されており、学校はその規定力をより強める働きを担っていること 4.高校生の進路分化は、学業業績に代表される個人の高校における業績によって規定されるというよりも、両親の進路期待や在籍学科の種類といった親や社会が与える期待(チャータ-)を生徒が読みとる形で達成されているのではないかということ 5.進路決定の過程における肯定的自己目標あるいは将来像の保持にとって「意味ある他者」との出会いや交流が重要であるということ 6.部活動加入者が未加入者に比べて、進学希望者の率が高いこと 7.将来の希望職業については、部活動加入者の方が未加入者に比べて、より威信の高い職業を希望していること 8.高校のランキングと、学校生活の過ごし方、学校生活に対する意味づけ、さらには自己像や自己の将来の見通などとの間に関連があること 9.学校種が高校生の統制感の発達的変化に大きく影響していること これまでの分析によって得られた知見をもとに今後の高校における進路指導のあり方を提言するとすれば、生徒は自分の将来目標を自己決定し、その目標に向かって毎日を有意義に送っていくことが求められているという認識を持って、高校は、そのような生徒の自己決定を支援すべく学習環境を整えたり、情報の提供をしたり等々、生徒1人1人のニーズをふまえたきめ細かい進路指導体制を築いていくことが肝要である。
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