研究概要 |
1付加価値部門が内生化される市場均衡モデルを構築して外部不経済効果が存在する場合の社会的最適解を市場解として実現するための最適ピグ-式税金・補助金システムを導出し,コースの定理が成立するための最適所得再分配を求めた(第14回太平洋地域科学学会で口頭発表)。 2物質収支バランスを考慮した環境質制御モデルに基づいて,生産者負担主義の環境付加価値税率を求め,所得再分配効果を解析した(第32回日本地域学会年次大会で口頭発表)。 3物資収支バランスを考慮した非線形動学的エコシステム・プログラミング・モデルを霞ヶ浦水域を対象として特定化し,シミュレーション分析を行い,水質改善のための最適環境質制御政策を分析した(第32回日本地域学会年次大会で口頭発表)。 廃棄物の費用負担に関する使用者主義と生産者主義の二つの原則の違いによる所得再分配効果などを分析するための数値解析シミュレーションモデルを構築し,その解放アルゴリズムを検討した。 今後は,(a)環境質改善プログラムの動学的実行可能性,持続的成長経路の解析,(b)霞ヶ浦水域を対象とするシミュレーションモデルを精緻化し,より具体的な政策シミュレーションを行う,(c)使用者主義の環境付加価値税率を求め,その所得再分配効果を分析するなどの予定である。
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