研究課題/領域番号 |
06451131
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
無藤 隆 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (40111562)
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研究分担者 |
藤崎 真知代 群馬大学, 教育学部, 助教授 (90156852)
田代 和美 お茶の水女子大学, 生活科学部, 講師 (80227074)
柴坂 寿子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 講師 (50221297)
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キーワード | 幼稚園期 / 人間関係 / 仲間関係 / 子ども集団 / 子どもの文化 / 対人的情報 / 対人的認知 / 保育者の介入のずれ |
研究概要 |
本研究は(1)幼稚園期における子どもの人間関係の体験の特徴と発達的変化、(2)幼稚園期における子どもの体験に対する大人と子どもの認識のずれのあり方、の2点を明らかにしようとする。このため3園において縦断研究を開始し、その1年目の観察と分析、保育者との話合い、家庭へのアンケート、子どもへのインタビューを実施した。また仲間入りの半統制場面を1園において実施した。現在までの分析では以下のような点が示唆された。(1)年少時1学期においては子どもどうしがお互いの特徴をよく掴んでいない。またクラス集団の中にはっきりとしたサブ集団ができていない。一時的な遊び集団は「特定の仲間」というよりは「その場で意味を共有できた子ども」によって形成・維持されている。(2)年少時1学期ではどの子どももいろいろな一時的遊び集団に仲間入りしようとする。またどの子どもも同程度の頻度で仲間入りをみせる。特定の子どもが仲間に入れず仲間入りを繰り返すという現象はみられていない。(3)年少2学期以降、幼稚園で同じクラスになった子どもが降園後の遊び仲間として重要になる。(4)年少時を通じ、1園のひとりの女児のみが仲間入りを避ける強い傾向を見せている。この女児は、「一時的遊び集団の内と外」を過敏に意識してしまっているようであった。(5)年少時に保育者が子どものやりとりに介入するとき、保育者と子どもの場面への認知のずれには、大人と子どもの文化差(保育者が独自の意図を持ってその場を意味づけており、それが子どもの意図・意味づけと違う等)の他に、保育者側の情報不足(子どもの特徴をまだ掴みきれていない、介入時点以前にみたやりとりに基づいてその場を意味づけ、その間に起こった事態を把握していない)が要因となっている。
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