研究概要 |
平成7年度において以下の研究を行い,次のような知見を得た. 1.文単位のテキストの表示についての実験を行った. 特に,箇条書の効果について,個人がどのように読解するかという測定方法を開発した.その方法は,コンピュータディスプレイを用いるものであり,ディスプレイ上の文字をカ-ソルを移動することによって,どの文字を注目しているかを測定する方法であり,簡便にかつかなりの精度で測定することができた. 2.上記の方法で実験した結果,箇条書の有無の効果は次のようであった. 箇条書の文章の場合は,ランダムアクセスであり,箇条書でない場合は,シーケンシャルアクセスであることが分かった. これは,その読解過程をコンピュータディスプレイの操作履歴を図示することによって,疑似的な支店の移動を測定できるので,その軌跡から判断したものである. 3.以上から,以下のように結論づけられる. 箇条書の長所は,視覚的に項目をチャンク化したレイアウトによって,文章構造を明示し,情報へのアクセスを容易にすることである. 以上が本年の結果である.
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