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1996 年度 研究成果報告書概要

視線運動分析に基づく字幕 映像付音声教材利用の効果的英語聴解訓練システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 06451149
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育工学
研究機関神奈川大学

研究代表者

鈴木 広子  神奈川大学, 外国語学部, 助教授 (50191789)

研究分担者 保崎 則雄  神奈川大学, 外国語学部, 教授 (70221562)
研究期間 (年度) 1994 – 1996
キーワード英語聴解 / メディアリテラシー / 字幕つき映像 / 視線運動分析 / 認知
研究概要

英語字幕つきの映画が日本の英語教育に利用され始めて10年ほどたつ。学習者全員に字幕の付加の効果が期待できないことは、いくつかの研究、あるいは、筆者らの先行研究よりかなり明らかにされてきた。
今までの字幕効果の研究では、視聴過程つまり、視聴者がスクリーン上の情報を処理する際に、画面上のどこを、どのくらいの時間、どのように注視しているのかというデータがほとんど皆無であった。視聴過程を分析しなければ、字幕の理解に対する効果/干渉がなぜ、どのように起きるのか解明されない。
本研究では、視聴中の視線運動を明らかにすることに注目し、実験を重ね、聞き取り訓練における効果的な字幕の利用法構築を目指して、研究を行った。
まず、英語上級者の視線運動が三角形の情報処理(映像->字幕の頭部分-字幕の終->映像)であることを突き止め、次に事前練習を課することにより、言語理解(聴解+読解)を高めることができた。ところが、その際、受動的な点に重きを置いた事前練習に対して、理解の伸びが確認できない学習者群がいることが判明した。
この点に着目して、さらに学習者の英語習熟度に応じた事前練習を施すことにより、内容理解を高め、視線運動のパターンも上級者に近づけることができた。具体的な聴解訓練においては、英語習熟度の低い者には、比較的高い者と違い、受動的+能動的な発話練習を施すことにより、理解を高めることができるということがわかった。
一方、英語のネイティブスピーカーの視線運動を調べた結果、さらに興味深いことがわかった。上級者の三角形の情報処理の上を行く、多角形の情報処理を行っていることが解明された。つまり、映像->映像->字幕->映像-映像というパターンである。字幕を部分的な確認程度しか利用しない分、時間に余裕ができ、映像を注視する時間が多くなると考えられる。この考察を進めていくと、英語のレベルが上がるに連れ、多角形の辺(角)が増えていくということになるであろうということがある程度明らかになったことも、本研究において大きな収穫である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 鈴木広子: "映像教材の視聴過程から見た英語字幕の効果-アイマークレコーダによる視線運動分析から" 神奈川大学 言語研究. 19号. (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 鈴木広子 保崎則雄: "字幕付映像の理解を高める提示方法についての一考察" Language Laboratoy. 34号. (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 保崎則雄: "字幕つき映像の視聴過程を知るための視線運動分析" 神奈川大学 心理 教育論集. 15号. 58-67 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hiroko Suzuki & Norio Hozaki: "The Effective Use of Closed-captioned Video in Understanding English and Content" Languge Laboratory. No.34.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hiroko Suzuki: "The Effect of the English Caption in the Viewing Process of Video -Analysis of Eye Movement-" Language Studies. No.19.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Norio Hozaki: "A Study of Development of Visual Literacy in Captioned Video by Analyzing the Learner's Eye movement" The Journal of Education & Psychology, No.16 Kanagawa University. No.16. 58-67 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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