研究課題
平成8年度の研究の概要と成果は以下のとおりである。1.生活科と体験的学習に関する質問紙調査(平成8年2月実施)の分析小学校547校中、368校、1297人の回答を得た。分析の結果以下のような知見を得ることができた。(1)生活科の指導計画については、約半数の学校で平成4年次と同様の指導計画であり、約三分の一が一部の単元の見直しを行っている。また、単元構成については「児童の興味・関心に沿った」ものが有効だと受けとめられている。(2)生活科による子どもの変容については、平成4年度と同一の内容で調査を実施した。その結果、子どもの変容や生活科の有効性については、前回とほぼ同じ結果が得られた。このことから、生活科の意義や性格等については、実施以降変化していないと受けとめられていることが分かる。(3)生活科における評価の実施状況については、児童の発言や行動をもとにした自由記述による評価が多いこと、評価の観点としては「活動への関心・意欲」「活動中の取り組みや態度」の割合が高いこと、方法としては観察法が主であること等が明らかになった。2.研究成果のまとめと報告書の作成平成6年度〜8年度の研究を報告書にまとめた。内容は(1)体験的活動と子ども変容に関する論文7点、(2)質問紙調査の分析結果である。