今年度は、下記のような手順で、CAIによる教育内容の検討・確定、教材データの収集、CAI用情報機器の導入とコースウエア作成手順の確定など、最終的なCAIコースウエア作成の基盤作りを中心とする研究を実施した。下記のような手順で、研究を進めた。なお教材データ、特に出生直後の新生児の映像データの収集は医療機関の協力を得て行ったが、分娩時であり日程・時間とも不確定で待機せざるをえず、結果的に多くの時間と労力を要した。 A)教育コースウエアの検討と確定 1)母性看護「新生児看護-外界適応-」に関する教育内容の検討 2)1)の検討に併せて教材内容、表示メディアや提示方法の検討・確定 B)教材用データの収集 1)出生直後の新生児のビデオ撮影および、アニメ図形の原図の作成 C)CAI用情報システム環境の整備 ・機器・ソフト類の導入と整備 ・各種マルチメディアデータの取り込み・表示の実験行い、手法を確定した。 D)コースウエア開発・実行技術確立のための予備実験 特にA)教育コースウエアの検討においては、看護教育の現状の分析と共に筆者らの今までの看護教育CAIの研究結果をふまえ、看護教育におけるCAI教育の位置付けと必要性を明らかにした。また何故、教材にマルチメディアが必要か、その効果を考察すると共に予備実験で映像データとグラフィックデータによる教材表示の実験を行ったが、より臨場感のある教材提示ができることがわかった。今後、これらに成果に基ずき本格的なコースウエア作成にとりかかる予定である。これらの研究の成果は別記の学会・研究会等で報告しているが、今までの成果を論文にすべくくまとめつつある。
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