研究課題/領域番号 |
06451169
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
谷口 弘一 北海道教育大学, 教育学部・附属教育実践研究指導センター, 教授 (60002771)
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研究分担者 |
瀬川 良明 北海道教育大学, 教育学部・附属教育実践研究指導センター, 助教授 (60226628)
鈴木 順雄 北海道教育大学, 教育学部・釧路校, 教授 (30002679)
三浦 清 北海道大学, 農学部, 助教授 (50001459)
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キーワード | レブンアツモリソウ / アツモリソウ / 人工受粉 / 増殖技術 |
研究概要 |
1.研究目的 本研究は、レブンアツモリソウの生態を解明するために1.人工受粉種子の形成と播種とその成長過程の追跡をすること(3年間)2.レブンアツモリソウの種子の純粋培養を行って順化させる手法を確立すること(3年間)3.アツモリソウ属保護のために北海道に分布するクマガエソウ(道央-道南の海岸段丘)アツモリソウ(道央山岳地、根釧の海岸段丘)(道南の海岸段丘礼文島にごく少数)キバナアツモリ(道央の山岳地、絶滅寸前)カラフトアツモリ(道北、絶滅?礼文島に3株)の分布調査を行う。 2.研究成果 北海道内の分布調査は、クマガエソウは日高、道南で行ったが2ヶ所で確認した。10年前にあった苫小牧・登別周辺は皆無であった。クマガエソウは日高地方で庭に植えたものが若干あり、ランナーによる増加が見られた。キバナアツモリソウは、キリギシ山では盗掘のため開花株は皆無であり幼苗が若干ある。前記日高の家に4本開花株がかろうじて生育している。絶滅種となるであろう。アツモリソウは、道北名寄地区、道東厚岸地区、道南函館地区にかつては自生していたが、今は見られない。名寄・厚岸地区の庭のものを確認し、人工受粉種子の藩種を行った。人工受粉種子の発芽は、平成6年のものはまだ発芽は見られないが、平成9年には発芽が見られるであろう。平成2年又は昭和63年の人工受粉種子の自然発芽のフィールドを見つけ、平成6年〜8年の3年間追跡している。種子の純粋培養は、まだ順化に成功しない。平成8年から国際キリスト教大学の協力を得て、種子培養の実験に取りかかった。今後数年間の研究が必要と考える。人工受粉率は90%を示し、種子形成技術は確立した。尚、平成6年3月レブンアツモリソウは環境庁「種の保存法」により稀少種として指定され、北海道天然記念物にも指定された。
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