研究課題/領域番号 |
06452010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野村 隆昭 京都大学, 理学部, 助教授 (30135511)
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研究分担者 |
山下 博 京都大学, 理学部, 助手 (30192793)
重川 一郎 京都大学, 理学部, 助教授 (00127234)
渡辺 信三 京都大学, 理学部, 教授 (90025297)
梅田 亨 京都大学, 理学部, 助教授 (00176728)
平井 武 京都大学, 理学部, 教授 (70025310)
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キーワード | リー群 / ジョルダン代数 / 量子群 / 包絡環 / グラスマン多様体 / 微分同相群 / Capelli等式 / Harish-Chandra加群 |
研究概要 |
研究代表者及び分担社は、群表現の解析学的・幾何学的研究とその応用の研究を、それぞれの分担課題を中心として行った。 1.まず研究代表者はヒルベルト空間の構造をもつジョルダン代数における冪等元のなすリーマン多様体について研究を行い、測地線、リーマン距離公式、断面曲率公式等をジョルダン代数構造を用いて記述した。そこでは2つの冪等元から生成される部分代数の構造も決定され、その代数的構造が幾何学的構造の記述に用いられている。平成7年度にはより一般なジョルダン3重系を取り扱う計画である。 2.次に研究分担者平井武は多様体上の微分同相のなす群及び無限対象群の既約ユニタリ表現の構成について研究を行い、測度論特に直積測度、角谷の定理、擬不変測度との関連に力点を置き、現在もその研究は進展中である。 3.また研究分担者梅田亨は量子群上の微分作用素環とCapelli等式の研究を行い、「座標に関する偏微分」の量子群での対応物の導入に成功した。この研究はさらに量子群版双対ペアの研究へと発展中であり、量子群版不変式論の礎を構築中である。 4.研究分担者山下博はHarish-Chandra加群の制限について研究を行い、極大旗多様体上に開軌道を持つ部分群からの誘導表現に関する既約成分の重複度有限定理を導いている。 5.渡辺・重川両分担者からは確率論からの、土方分担者からは数輪からの、上野・谷口分担者からは複素解析学からの、河野・松澤分担者からは幾何学からの研究支援を受けている。 以上のように、当研究課題は様々な領域との関連をさらに深めながら順調にその成果を積み上げてきており、平成7年度も引き続き積極的に研究を続けて行くつもりである。
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