1 近傍宇宙での銀河分布の大規模構造を明らかにするために、天の川の背後に隠されている銀河の探査を行った。 (1)銀経150°から230°までの天の川領域について、IRAS銀河の系統的探査によって検出した銀河の視線速度測定を行い、銀経190°、視線速度500kms^<-1>付近にフィラメント構造(超銀河団)を発見し、ふたご-いっかくじゅうフィラメントと名付けた。 (2)おうし座分子雲は、ふたご-いっかくじゅうフィラメントとペルセウス超銀河団の間に位置している。この分子雲領域でのIRAS銀河の完全な探査と視線速度測定を行い、この領域では、上記2つの大規模構造は分断されていることを確かめた。 2 天の川領域では、銀緯によって銀河がどのように隠されるかを、銀河の明るさ(みかけの等級)について調べた。 3 天の川に隠されて、これまで知られていなかった4つの活動銀河を発見した。このうちの1つはクエーサーであり、みかけの明るさが最も明るいクエーサーに属する。
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