研究課題/領域番号 |
06452033
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
佐々木 宏 高知大学, 理学部, 教授 (80036566)
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研究分担者 |
中村 亨 高知大学, 理学部, 助手 (90243815)
大盛 信晴 高知大学, 理学部, 助手 (10117004)
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キーワード | Nuclearite / 海底電磁場 / ELF / VLF / ボールアンテナ / SQM |
研究概要 |
´95年7月に第一回目の水深10mの海底での観測をして以来、´96年1月までに5m〜70mまでの水深において合計6回の海底での観測を行った。昨年度より問題としていた海水中の装置結束のためのロープの振動の問題は、その解決にかなり手こずった。一定程度の引り張り強さ(200kg)を持つ化学繊維でないロープは、現在手に入らず混紡のものを使用したが、10mと言う短い長さにも関わらず、影響を与えることが判明した。解決策として、ボールアンテナシステムと浮上用のトランスポンダーリリースガラス球間の距離を3倍にすることにより、避けられることが分かった。これは、ロープの振動に伴う電場の変動が距離のマイナス3乗に比例して減衰する、すなわち静電磁界であることを室内実験により確かめたものである。前記の方法により、約30分の1に減衰すると予想される。 今回の、一連の実験結果は、予定どおりローマで開催された宇宙線国際会議で発表した。その後の解析から海水中に侵入する電磁場の強度が、理論値に近い変化を示すことを確認した。周波数による波動インピーダンスの変化に伴う減衰率の影響を、理論的に明確にすることが残されている。この解析により、深海底の下部岩石からの電磁場侵入の強度計算が予想できるのである。 600m水深での観測を予定していたが、前記の問題解決に時間がかかりやれなかった。平成8年4月〜5月に実施予定である。
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