1994 年度実績報告書

10^5-10^6の時間スケールにおける地磁気のベクトル変動の特性

研究課題

研究課題/領域番号	06452075
研究機関	東京大学
研究代表者	河野長東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (20011596)
研究分担者	田中秀文東京工業大学, 理学部, 助手 (80108191)
キーワード	古地磁気学 / ベクトル変動 / 地磁気双極子 / ガウス係数 / 古地磁気永年変化
研究概要	平成6年度の研究は実験・解析の双方で順調に進行し十分な成果をあげることができた。過去の磁場の強度については、ニュージーランド及びアイスランドの第四紀火山岩を試料とする実験の成果が2つの論文として発表された(EPSLとJGGの論文)。一方全世界的な変動に関しては、これまで数年かけて作成してきた古地磁気強度のデータベースが完成し、これをEOS誌を通じて世界中に公表した。またこのデータベースを用いた解析によって、双極子強度が過去30億年にわたって数倍の範囲で一定であったこと、過去1000万年の双極子強度は正逆それぞれの正規分布でよく近似できることを示した(GJI及びSEDIモノグラフ印刷中)。更にガウス係数で表現される磁場について様々なパラメターの緯度依存性が解析的に求められることを示した。(JGG)。この方法によってガウス係数をランダム変数として扱う地磁気永年変化モデルの厳密な取り扱いが可能になった。

[文献書誌] 河野長、内村英雄: "Inverse problem of paleomagnetic reconstructions" J.Geomag.Geoelectr. 46. 311-328 (1994)
[文献書誌] 田中秀文、河野長: "Paleointeusity database provides new resouree" EOS.Trans.Am.Geophys.Un. 75. 498-498 (1994)
[文献書誌] 田中秀文、河野長、他2: "Paleointeusities for 10-22 ka from volcamic vocks in Japan and New Zealand" Earth Planet.Sci.Lett.122. 29-42 (1994)
[文献書誌] 田中秀文、河野長、他1: "Some global features paleointeusity in geological time" Geophys.J.Int.120. (1995)
[文献書誌] 田中秀文、河野長、他1: "Some global features paleointeusity in geological time" Geophys.J.Int.120. (1995)97-102
[文献書誌] 田中秀文、河野長、他1: "Paleosecular Variation of direction and inteusity from two" J.Geomag.Geoelectr. 47. 89-102 (1995)
[文献書誌] 田中秀文、河野長: "Mapping the Gauss coefficients to the pole and models of paleosecular variation" J.Gesmag.Geoelectr. 47. 115-130 (1995)