研究課題/領域番号 |
06452077
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
熊澤 峰夫 名古屋大学, 理学部, 教授 (60022571)
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研究分担者 |
高野 雅夫 名古屋大学, 理学部, 助手 (90262849)
小澤 智生 名古屋大学, 理学部, 助教授 (80037233)
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キーワード | 月地球回転系 / 縞状堆積物 / 地球史 / 縞状鉄鉱床 / ストロマトライト / 層状チャート |
研究概要 |
本研究の目的は地球環境の変動リズムを記録している海底縞状堆積物から、その変動の周期を読みだし、40億年にわたる月-地球回転力学系の進化を明らかにすることである。そのために、適切な試料の確保・成形、縞を計測するための分析機器の開発および解析手法の開発を行った。 1.試料として、38億年前のBIFおよびチャート(グリーンランド・イスア)、33億年前のBIFおよびチャート(西オーストラリア・ピルバラ)、25億年前のBIF(西オーストラリア・ハマ-スレ-)、19億年前のストロマトライト(カナダ・グレートスレーブ)、6億年前の縞状泥質石灰岩(カナダ・ニューファンドライド)などを確保した。これらの試料を40cm×20cm×3cmのプレートに加工し、表面を研磨した。 2.このプレート表面に対して以下のような機器を応用・開発し、新しい画像分析手法を開発した。(1)CCDカメラによるデジタルカラー画像計測。(2)蛍光X線スキャナによる元素組成の画像計測。(3)イメージングプレートを用いた放射能の画像計測。 3.さらにこれらの計測によって得られた縞縞画像データを解析するアルゴリズムを開発した。これは以下の手順で行われる。(1)試料の縞状構造はしばしば堆積過程や続成作用、変形などにより乱されている。画像強度データを乱された縞に沿って平均する画像処理(SSSN)を行い、層準に沿った空間系列データを得る。(2)空間系列データを堆積速度モデルを仮定して時系列データに変換する。このデータに対して置き系列解析(存否法を応用)を行い、周波数スペクトルを得る。(3)これらの周波数をLODをパラメータにした潮汐およびミランコピッチサイクルの理論周波数と対比して縞の同定の堆積パラメータの決定を行い、さらに当時のLODを得る。 これらの画像計測および画像解析手法の開発によって、はじめて縞状堆積物の定量的な時系列解析ができるようになり、太古代からのLODの変化を読み取ることが可能となった。
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