研究課題/領域番号 |
06452089
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上出 洋介 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (60113099)
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研究分担者 |
西谷 望 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10218159)
中村 るみ 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (90252296)
藤井 良一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00132712)
荻野 竜樹 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00109274)
國分 征 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00011502)
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キーワード | 磁気嵐 / 地磁気変動 / サブストーム / 太陽風 / 惑星間空間磁場 / 地磁気活動指数 |
研究概要 |
本研究は、「磁気嵐は太陽風のどの変数により引き起こされるのか」、「磁気嵐とサブストームの関係はどうなっているのか」を、人工衛星・地上データ、および計算機シミュレーションを使って総合的に調べることを目的としている。 本年度は、データ解析として、(1)磁気嵐を地磁気Dst指数を用いてidentifyし、そのデータセット内で統計処理、(2)極域オーロラ・ジェット電流(AL)との関係、(3)オーロラ・ベルトの低緯度側境界(Auroral Precipitation指数を用いた)の変動、(4)Geotail衛星磁場データによる磁気嵐時の圧力変動の調査、またシミュレーションとして、(5)MHDグローバルコードを用いて惑星間空間磁場の簡単化された変動に対する磁気圏構造の応答の研究を行った。 新しく見つかった主な点は次のとおりである。 1.磁気嵐の継続時間(主相、回復相とも)は、磁気嵐の強度とともに、次の関数で増大する。 2.オーロラ・ベルトの低緯度側への移動率は、-Dst値が150nTを超えたときに急に高まる。 3.DstとALとの統計的な関係は、Taylor et al.〔1994〕が示したものと非常に異なる。これは、彼らの磁気嵐時間に対するnormalizationの方法に起因すると思われる。 4.磁気嵐時の磁気圏尾部の磁場圧力の増大は、太陽嵐の動圧の増大の効果だけでは説明できない。 5.シミュレーションの結果、惑星間空間磁場(IMF)が北向きのときには、磁気圏尾部の磁力線は引き伸ばされず、“丸まった"形状になることが判明した。
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