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1995 年度 実績報告書

未固結堆積岩とマグマとの反応と組成移動

研究課題

研究課題/領域番号 06452092
研究機関新潟大学

研究代表者

宮下 純夫  新潟大学, 理学部, 助教授 (60200169)

研究分担者 大木 靖衛  新潟大学, 積雪地域災害研究センター, 教授 (30223754)
藤林 紀枝  新潟大学, 教育学部, 助教授 (20238603)
立石 雅昭  新潟大学, 理学部, 教授 (00126426)
キーワード未固結堆積岩とマグマの反応 / 現地性緑色岩 / 組成移動 / 岩石-水相互反応
研究概要

本研究では,深海底の未固結堆積岩中へ玄武岩マグマが噴出・貫入した場合に生じる相互作用や反応と,浅海底上で生じた場合の共通点と違いとを解明することを目的とした.
前者の例として,日高帯の下川オフィオライトとトムラウシ岩体とで検討した結果,ドレライトとの接触部に向かって黒色泥岩が漸移的に優白化していることが明かとなった.全岩主化学組成・微量成分組成分析を実施した.その結果,接触部へ向かってK,Rbが急激に減少すること,逆にSiが大幅に増大すること,Fe,Mgもわずかに増大することが明かとなった.一方,ドレライトにおいては,H_2O,K,Rbが増大し,Caが減少する.つまり,これらにおける組成変化は一部については相補的となっていることが明かとなった.一方,黒色泥岩が玄武岩と混じりあっているような場合は,黒色泥岩のCaOが著しく増大し,K,Rbが急激に減少すること,しかしSiは増大しないことが明らかとなった.こうした違いは,相互反応の生じる温度条件と岩石/水比の違いによっていると思われる.また,黒色頁岩における組成変化は接触部に近いほど著しく組成変化している.一方,ドレライトにおける変質と組成変化は,冷却・固結時のクラックぞいに沿って進行しているらしいことが明かとなった.一方,浅海底における例として,新潟県弥彦山周辺に分布するドレライト,泥岩脈,熱水脈,佐渡島小木付近の安山岩,泥岩,ペペライトの試料を用いて検討を行った.上記と同様の現象が観察されるが,浅海底上に貫入したために,マグマ水蒸気爆発が生じており,著しい擾乱構造が発達する違いが見られ,そのため,著しい流動組織が形成されたりする特徴があることが明かとなった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Miyashita,S.: "Petrology of the Okushiri Ridge Basalts in the Japan Sea Basin:Arc-and Plume-type magma series" Mem.Geol.Soc.Japan. 44. 1-21 (1995)

  • [文献書誌] 新井孝志: "ポロシリオフィオライト中にトラップされた日高変成帯起源の異地性岩塊" 岩鉱. 90. 388-402 (1995)

  • [文献書誌] 立石雅昭: "群馬県水上地域における新第三系基底の大倉高マグネシア安山岩(予報)" 地質学論集. 44. 85-92 (1995)

  • [文献書誌] 藤林紀枝: "東北日本弧北端、積丹半島-支笏湖地域における中新世後期〜鮮新世火山岩類の化学組成の時空変遷" 地質学論集. 44. 181-195 (1995)

  • [文献書誌] Goto,Y.: "Cylindrical structures in a subaerial rhyolite lavadome in the Kutcharo Caldera,Hokkaido,Japan" Bull.Volcanol.Soc.Japan. 40. 401-406 (1995)

  • [文献書誌] 渡部直喜: "新潟県松之山地すべり地域の地下水の水質について" 地すべり. 32. 32-40 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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