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1995 年度 実績報告書

レーザ光励起表面反応過程のミクロ解析と原子層エピタキシ-への応用

研究課題

研究課題/領域番号 06452111
研究機関京都大学

研究代表者

松波 弘之  京都大学, 工学研究科, 教授 (50026035)

研究分担者 木本 恒暢  京都大学, 工学研究科, 助手 (80225078)
吉本 昌広  京都大学, 工学研究科, 講師 (20210776)
冬木 隆  京都大学, 工学研究科, 助教授 (10165459)
キーワード有機金属分子線エピタキシ- / 光励起反応 / 表面反応 / 光励起原子層エピタキシ- / その場観察 / 反射高速電子線回折法 / ガリウムリン / 飽和吸着
研究概要

本研究は、高真空中での有機金属分子線エピタキシ-法を用いて、レーザ光励起における表面反応のダイナミクスを定量的に解明し、これをIII-V族半導体の原子層レベルでの結晶成長の制御に応用することを目的としている。具体的には、超高真空仕様の反応室(MBE)でGaP基板に吸着したトリエチルガリウム(TEG)を窒素レーザ光(パルス光、337nm)を照射することによって励起分解し、生成される化学種の同定、脱離過程、表面での化学反応などの素過程を、結晶成長中の「その場観察」により定量的に解明し、その機構を明らかにすることにある。以下に得られた結果を示す。
[光励起表面反応過程の解析]反射高速電子線回折(RHEED)法を用いて光励起による表面反応過程をその場観察した。光照射によるTEGの分解、TEGの光分解生成物とリンの反応の度合いをRHEEDを用いて解析できることを明らかにした。
[光励起エピタキシ-機構の解明]RHEEDによるその場観測の結果、および、成長条件を変化して実際にGaPを成長した結果より、1L(=1×10^<-6>Torr・s)程度のTEGをGaPに照射した場合、TEGの吸着が飽和すること、光励起分解反応には7×10^<17>photons/(cm^2・pulse)程度の光子数を要することを明らかにした。TEGの光分解生成物とリンの反応が光励起反応による結晶成長の律速反応であることを示した。
以上、TEGを原料とする有機金属分子線エピタキシ-法において、レーザ光励起による表面反応の機構を半定量的に解明した。また、レーザ光励起により表面反応を制御し、原子層レベルでGaPの結晶成長が制御できることを示し、所期の目的を達成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M. Yoshimoto: "In-situ RHEED observation on surface reactions in laser-triggered chemical beam epitaxy of GaP" Applied Surface Science. 79/80. 227-231 (1994)

  • [文献書誌] M. Yoshimoto: "Laser decomposition of surface adsorbed metalorganics in MOMBE" Transaction Materials Research Society, Japan. 19A. 163-166 (1994)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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