研究課題/領域番号 |
06452115
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
|
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研究室, 主任研究員 (70087469)
|
研究分担者 |
岩井 荘八 理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 先任研究員 (40087474)
張 随安 理化学研究所, 半導体工学研究室, 協力研究員 (20260218)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | 短パルス超音速ノズルビームエピタキシャル法 / 素過程 / 成長制御性 / 超音速分子ビーム / エピタキシャル成長法 / 半導体薄膜の結晶成長 / 短パルス状 / 精密な成長制御性 |
研究概要 |
従来の結晶成長技術の限界を打開し超精密の成長制御性を実現するために新しい短パルス超音速ノズルビームエピタキシ-法を開発した。薄膜の結晶成長が幾つかの素過程を経て完成されることが知られている。その中で原料の供給(輸送)、原料分解、表面反応や表面拡散などの過程が最も重要である。従って、これらの過程をどれだけ精確に制御できるかが最終的な成長制御性を左右する。従来の結晶成長技術に関わる上記過程の特徴を物理と化学の原理で診断した場合、従来技術に原理的な限界が存在することが認められる。例えば、原料分子の速度に大きなばらつきが存在するため、原料の供給を開閉しようとした場合に急峻な制御が得られない。また、原料分子(原子)のエネルギーが通常0.1eV以下であり、表面分子の分解や拡散などが基板の温度の高低によって左右される。一方、超音速分子ビームが均一な原料分子速度分布を有すると同時に、原料分子に数eV以上の高いエネルギーを付与することができる。そこで従来技術のお限界を打開するために本研究では超音速ビームの優れる特徴を活かし、超音速分子ビームによるエピタキシャル成長法を開発した。本研究で明らかになった主な事柄が以下である。1)半導体の薄膜作製に適する短超音速分子ビームエピタキシ-成長装置を作製し、超音速ビームによる半導体薄膜の結晶成長に成功した。2)原料分子に数eVのエネルギーを付与することによって、原料分子の表面分解を促進し、膜への不純物取り込みを著しく低減させることに成功した。3)超音速分子ビームを短パルス状に供給することによって極めて精密な成長制御性を実現した。
|