研究課題/領域番号 |
06452116
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
武笠 幸一 北海道大学, 工学部, 教授 (00001280)
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研究分担者 |
末岡 和久 北海道大学, 工学部, 助手 (60250479)
廣田 榮一 北海道大学, 工学部, 教授 (40241351)
早川 和延 北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (80218552)
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キーワード | STM / スピン偏極 / モット・スピン検出器 / 集束イオンビーム / 表面磁性 |
研究概要 |
1992年申請者は円偏波光励起化合物半導体(GaAs)試料とNi探針を用いたSTMで、GaAsおよびNiのスピン偏極度に依存したトンネル電流の検出に成功した。この実験系は大気中STMで、不安定性の問題より本年度は超高真空系へ実験系を移し、より定量的なトンネル過程のメカニズムの検討を行った。15EA02:(1)超高真空スピン偏極STMへの移行: オンポンプおよびターボポンプを排気系とするSTMに光学系を設置した。すなわち励起光学系は半導体レーザ光源を用いポッケルスセルで円偏光のスイッチングを行う。軸のずれは、CCDによるビームアナライザにより検出感度以下に調整した。GaAs/AlGaAs試料について、探針および試料に加熱などの特別の処理をせずに10^<-6>Pa台の真空度で測定を行い、円偏光度および探針磁化に依存したトンネル電流を検出した。信号の経時変化およびノイズレベルが低く長時間安定な測定が可能であった。 (2)STSの測定: 測定系が安定となったため、零バイアス近傍のトンネル電流が観測可能となった。励起光なしの場合はGaAsのバンド構造を反映したI-V特性が観測され、励起光を当てた場合はphotovoltaic効果および表面準位が関与すると思われる特性が観測された。
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