研究課題/領域番号 |
06452145
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉村 忍 東京大学, 人工物工学研究センター, 助教授 (90201053)
|
研究分担者 |
奥田 洋司 東京大学, 工学部, 助教授 (90224154)
矢川 元基 東京大学, 工学部, 教授 (40011100)
|
キーワード | マイクロマシン / CAE / 計算力学 / 自動解析 / 複合現象 / 3次元 / 仮想現実感 / マイクロウオブルモータ |
研究概要 |
本研究では、マイクロマシンのおおよその概念および構造が提案された段階において、そのモデリング、連続体力学レベルでの各種挙動評価(構造挙動、熱伝導、流体、電磁気現象)を自動的に行ない、評価結果の解釈から設計可能解の導出までを自動的に行なうシステムを開発する。 本年度は、商用CADシステムの幾何モデラ-、研究者らが開発したあいまい知識処理手法と計算幾何学手法に基づく自動要素分割モジュール、構造・熱伝導・静電場解析が可能な汎用非線形有限要素法解析コードの統合化を進めた。その結果、ユーザーが幾何モデルを作成した後、直接幾何モデルに対して境界条件・物性値・節点粗密情報を指定すると、あとは全自動で有限要素モデルが作成され、詳細解析が実行できるようになった。その特徴は、現在の計算機シミュレーションのState-of-the-Artに属する詳細解析であるにもかかわらず、詳細解析にかかわるノウハウはすべてシステム側で管理され、設計者が行なう作業がすべて幾何モデルを対象として行なわれる点である。その結果、マイクロマシン特有の解析のバリエーション(すなわち異なる現象の解析や連成解析)にあわせて、異なる有限要素モデル作成プロセスを少ない情報で容易に制御できるようになった。 また、本研究では、設計者のミクロ世界の理解を促進するために、マイクロマシン挙動の詳細解析結果をデータベースとして蓄積し、ユーザーがインタラクティブに寸法を変化させると瞬時に解析結果を内挿し表示する機能を、仮想現実感環境上に実装した。これらのシステムをマイクロ静電ウオブルモータに適用し、基本性能を検証した。
|