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1995 年度 実績報告書

分子動力学法を基礎とするメゾスケール構造形成過程の解明と強度評価

研究課題

研究課題/領域番号 06452150
研究機関大阪大学

研究代表者

北川 浩  大阪大学, 工学部, 教授 (30029095)

研究分担者 尾方 成信  大阪大学, 工学部, 助手 (20273584)
中谷 彰宏  大阪大学, 工学部, 講師 (50252606)
キーワード分子動力学法 / 結晶粒界 / 粒界拡散 / アモルファス / 非経験的強度評価 / ストレスマイグレーション
研究概要

巨視的なレベルにおいて材料に現れる事象とそれを発現する実体である原子レベル構造のつながりを,(因果律的にではなく)相互作用的に追求することにより,構造敏感性が強い強能・強度特性の総合的/統一的に把握を目指した検討を行って,つぎのような成果を得た.
(1)Al極薄膜構造や極細線中に高密度電流/局所的高応力下で生じる原子移動(エレクトロ/ストレス・マイグレーション)の分子動力学法シミュレーションに基づく解析を行い,粒界の存在とその形態依存性について検討を加えた.
(2)主としてAl中の傾角/ねじれ粒界に対して,非経験的な評価を可能にする有効媒質法(EMT)を用いて,過剰(粒界)エネルギと理想へき開/せん断強度との関わり,粒界拡散特性の異方性について検討を加えた.
(3)単原子系アモルファスの外荷重下における構造変化を解析し,近距離秩序構造を単位とする高次位相構造の変化とマクロ特性の関わりについて検討を行った。この解析に過程で,アモルファス構造の著しい特徴とされる,動径分布関数の第2ピークに独特の形状が現れることに対して,近距離秩序構造(正20面体構造)の幾何学的寸法をベースにした明快な説明が可能であるとの新知見が得られた.
(4)均質化法ならびに内部構造を導入した一般化連続体モデルにより,マクロ場の解析の中に直接原子レベル構造のシミュレーション結果を反映させるための方法論の検討を行った.前者に対してミクロ構造ユニットセルの力学特性の評価において直接分子(動)力学法を取り入れることにより,また後者においては,構成式の表式化を行うに際しての素過程特性を原子集合体モデルにより評価する考え方が有効であるとの見通しを得た.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 北川 浩,ほか4名: "Al粒界近傍のストレスマイグレーションの分子動力学解析" 日本機械学会論文集 A編. 62(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] 中谷敬子,ほか2名: "分子動力学法による単元系アモルファス金属の微視的空間構造の評価" 日本機械学会論文集 A編. 62(印刷中). (1996)

  • [文献書誌] Saitoh,K.,ほか3名: "Dynamic Rearrangement in Atomic Structure Induced by Interaction between Grain Boundary and Vecaicy" Proc. Plastivity 196. 309-312 (1995)

  • [文献書誌] 北川 浩,ほか4名: "Al粒界近傍の原子拡散(有効媒質理論1288第一原理的評価)" 日本機械学会講演論文集. 95-4. 481-482 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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