| 研究概要 |
光学顕微鏡のステージの上で,ファイバの切断・鍛造を行うマイクロ鍛造装置,ファイバの切削を行うマイクロ切削装置,加工物をハンドリングするマイクロハンドリング装置を開発した.これらの装置を開発するために,圧電素子を用いた微動機構,2本の針先を開閉させるマイクロハンド,主動の粗動機構,微小な3分力計などの要素を開発した.各要素の設計法を確立し,それぞれが十分な性能を持つことを確認した.
加工実験として以下の三つを行った.
(1)マイクロ鍛造実験:ファイバをハンドした状態で,切断し,その後圧縮加工する.直径50μmの試料を切断・圧縮することができた.
(2)マイクロ切削加工:ファイバをクランプして回転させ,微小なバイトを用いて切削する.直径300μmの試料を切削して,最小径20μmまで切削加工することができた.
(3)マイクロハンドリング:2本のマイクロハンドを用いて数10μmのサイズの物体をつかみ,配列することができた.
以上のように,微小なスケールで各種の機械加工とハンドリングを実現する装置を開発し,基本的な成果を得ることができた.マイクロな加工の分野に塑性加工や切削加工を適用していく道を切り開いたものと考えている.
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