研究概要 |
球面SCARAロボットに関する研究の過程において,このロボットが装飾品加工に適していることが明らかになった。そこでティーチング及びプレイバックを別々のロボットに分担させるシステムを考案して,各ロボットの試作及び研究実験を終了しシステムの可能性を確認したが,現状では一連のデータ処理が不連続であり全体のシステムとしては完成していない。 これらを達成させるため本年度は,ティーチングロボットの高精度化を目的として,回転変換テンソルを用いた機構誤差を評価基準としてこの値が最小になるようにキャリブレーションを行ってティーチング精度を向上した。また自由曲面の形状ティーチング方法,ティーチングしたデータの高速処理のためフェアリング法,形状モデリング,グラフィックスについて研究を行った。またワークステーションを導入することによって測定データの密度が非常に高い条件においては点群データから多面体モデルを生成することが可能になった。 更に点群データの曲面へのあてはめ(カーブフィット)手法と,ロボット制御側コンピュータの改善による大容量のデータ処理手法の研究を進め,当初の目標であった3次元データ生成のうち,点群データから多面体モデルを生成することが可能になった。また試作機を制御する従来のコンピュータの能力が限界であり,ワクステーションで生成した大容量の3次元立体データに対応できないことが明らかになって。このためデータ処理が可能になるような制御系の処理手法の研究も進め,処理が可能になった。
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