研究課題/領域番号 |
06452195
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
中田 毅 東京電機大学, 工学部, 教授 (50256632)
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研究分担者 |
小鍛冶 繁 機械技術研究所, 物理情報部, 室長
大沢 基明 東京電機大学, 工学部, 教授 (80147454)
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キーワード | 光サーボ系 / 光アクチュエータ / PLZTセラミックス / 光ひずみ効果 / 光起電力効果 / 焦電効果 / ド-ピング |
研究概要 |
当該研究は大別して、「1.光アクチュエータの研究」および「2.光サーボ系の研究」からなり、本年度は、以下の研究を実施した。 1.光アクチュエータの研究 光アクチュエータの欠点である遅い応答速度を改善するため、(1)赤外光照射による焦電効果の重畳作用、(2)不純物のド-ピング効果という2つの効果について実験的に検討した。 (1)焦電効果の評価:前年度、焦電効果により応答速度が5倍程度改善されることを示したが、本年度は熱の影響による光アクチュエータの電気抵抗及び光起電流の変化について検討した。その結果、光アクチュエータの温度上昇にともなって、電気抵抗及び光起電流はいずれも減少することが明らかになり、温度上昇を制限することの重要性を示した。 (2)ド-ピング効果の評価:PLZTセラミックスに不純物としてTaおよびWをド-ピングした場合の光起電力効果について検討した。その結果、Taの場合には従来の素子に比べて約3倍、Wでは約2倍程度の応答性の改善が認められた。 今後は、各不純物の添加量について詳細な検討を行い、最適化を図ることとした。 2.光サーボ系の研究 前年度に実施した概念設計に基づき、光空気圧サーボ系を試作し、基本的仕様を満たしていることを確認した。ついで、光アクチュエータについて単純なon-off制御、位置と速度の協調制御および機械的シャッターの遅れを考慮した予測制御という3制御方式について、それぞれ実験およびコンピュータシミュレーションにより評価を行い、予測制御が最適な制御法であることを明確にした。
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