研究課題/領域番号 |
06452198
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
正田 英介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40010706)
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研究分担者 |
田村 穣 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00011180)
大崎 博之 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (10203754)
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キーワード | 電磁力 / 駆動 / 支持 / 導電性流体 / 流体 / 電磁界解析 / 溶鋼 / 電磁流速計 |
研究概要 |
本研究は、溶鋼などの導電性流体を高精度かつ効率的に駆動、支持・成形するための交流磁界の条件を数値シミュレーションと実験により明らかにすることを目的としており、平成7年度はシミュレーション結果の検証実験を中心に、以下の項目を実施した。 (1)数値シミュレーションの実行 電磁力により誘起される流れは本来3次元であるので、平成6年度に作成した流体場シミュレーションプログラムおよび汎用電磁界ソフトウェアを用いて主に電磁かくはんなどの電磁力駆動に関する3次元数値シミュレーションを行った。移動磁界の進行方向の組み合わせなどと駆動特性との関係について解析を行い、3次元的な流れは認められるが、基本的には2次元解析の場合と同様な結果が得られた。また、上部での下向き磁界の印加は、溶融金属への支持力を増大するという結果も得られた。 (2)実験装置製作および実験 電磁撹拌による溶融金属の流れおよび液面の状態に関して、実際に測定を行い、シミュレーション結果と比較するために小型の実験装置を製作した。製作した装置は、リニアモータ型移動磁界発生装置、電磁流速計、温度調節システムなどから成り、これに可変周波数交流電源を組み合わせることにより、システムは構成される。ここでは溶融金属としてウッドメタルを使用し、上向きの駆動磁界だけの場合と上向きと下向きの駆動磁界を組み合わせた場合の二通りについて撹拌現象の実験を行った。その結果、駆動磁界の組み合わせにより効果的に流れの方向を変え、溶鋼への不純物の混入の原因となる液面変形を抑制することができるという結果が得られ、シミュレーションからの予測を検証することができた。また、電磁流速計の適用において問題となっていた、駆動磁界によるセンサ部への誘導磁界の影響を、積分回路との組み合わせによって除去する方法も確立した。
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