研究概要 |
本年度は,まず「雷放電路可視化装置」のデータ取得部及びデータ処理部をより高速なものとし,可能な限り実時間に近い形で可視化するためのハードウエアの充実を図った。即ち計画段階ではシステムデザイン社のDSPを利用した高速化を考えていたが,同社がワークステーションのメモリに直接データ転送可能(DMA)な図形処理用A/Dボードを開発したので,同社技術者と十分な議論を行い,利用者にとってより取り扱いの容易な後者を用いたハードウエア構成とした。これらの作業は10月の末に完了したので,11月から1月の間当初の計画通り冬季雷の観測を実施した。雷観測の場所としてはそれぞれ,11月は石川県石川群におけるロケット裕雷実験(豊田高専,名古屋工業大学等との共同研究)場,12月・1月は福井県三方群におけるレーザ誘雷実験(レーザ総研,関西電力都の共同研究)場とした。上記の間多くのデータの取得ができ,また改良したハードウエアの性能が,仕様に近いものであることが確認できた。ただデータ処理のためのソフトウエアが不完全であり,現在取得データの解析を進めながら,ソフトウエアの改良中である。
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