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1994 年度 実績報告書

超伝導撚線の電流分流特性と安定性に及ぼす影響に関する体系的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06452207
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

三戸 利行  核融合科学研究所, 助教授 (10166069)

研究分担者 岩本 晃史  核融合科学研究所, 助手 (00260050)
山田 修一  核融合科学研究所, 助手 (50249968)
柳 長門  核融合科学研究所, 助手 (70230258)
高畑 一也  核融合科学研究所, 助手 (10216773)
キーワード超伝導 / 撚線 / 電流分流 / 安定性 / ケーブルインコンジット / 成型撚線
研究概要

超伝導撚線の電流転流特性と安定性に関する既存データの収集を行い、現在までの研究で明らかになったことと今後の研究が必要な点について検討した。核融合実験用等に用いられるのケーブルインコンジット導体では、撚線の乱れによる素線毎のインダクタンスの相違により、素線間の電流分布に大きな差が生じることが実験的及び解析的に明らかにされてきた。また、様々なタイプの超伝導撚線について、素線間の接触抵抗と電流分流及び転流特性との関係について、多くの基礎実験や計算機シミュレーションが行われ、個々の実験データの説明ができる段階になってきている。しかし、電流転流特性と安定性に関する一般的な関係の把握はまだ十分ではなく、理論の確立と実験データによる裏付けが必要とされている。
核融合研においても、2本撚線について電流転流特性及び安定性の実験を行い、素線絶縁をしない撚線では、クエンチした素線からもう一方の素線への電流の転流速度が熱の伝達に比べ十分に速く、また、過渡熱伝達の効果から、撚線の安定性が同じ断面積のモノリス線に比べて向上すること等が明らかになった。
素線間が絶縁された超伝導撚線の電流分布は、撚線を電流リ-ドに接続する端部にロゴスキーコイルやシャントを取り付けることにより測定できる。しかし、素線間を絶縁していない撚線では、撚線途中で電流が転流するため、端部での電流分布測定では電流転流現象を測定できない。本研究では、撚線近傍にピックアップコイルを設置することにより、撚線の局所的な電流転流現象を測定することに成功した。しかし、電流転流現象と安定性との関係について、実験結果と解析結果を比較検討するためには、電流分布のみではなく、電圧分布、温度分布等のより詳細なデータが必要となる。一方、電流転流と安定性の一般的な結果を得るためには、幅広い条件での多くの実験データの蓄積が必要である。両者を同時に満足する実験は困難であり、今後、最も重要なキ-となるパラメータの選定が重要であると考えられる。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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