研究課題/領域番号 |
06452236
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
莅戸 立夫 理化学研究所, フロンティア研究システム・フォトダイナミクス研究センター, 研究員 (00261149)
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研究分担者 |
水野 皓司 理化学研究所, フロンティア研究システム, チームリーダー
張 仁治 理化学研究所, フロンティア研究システム, 研究員
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キーワード | サブミリ波帯 / テラヘルツ帯 / ショットキ・ダイオード / 高感度検出器 / 逆ハニカム型ダイオード |
研究概要 |
本研究は、サブミリ波帯ショットキ・ダイオード(Schottky Diode:以下、SDと略記する)検出器の高感度化及び機械的安定度の向上により、高性能検出器を実現することを目的としている。以下に、本年度における研究実績を、本研究を構成する3つの主要な項目に関して示す。 1.逆ハニカム型SD製作に関して 本SD製作において最も重要と考えられるのは、従来型SD製作の場合と比較してより厚いSiO_2をより微細にかつ異方性よく、さらに動作層であるGaAsエピタキシャル層にダメ-ジを与えることなくパターンニングすることである。現在までに本要求を満たすためのECRエッチング装置の動作条件設定を実験的に終了しており、今後本SDを実際に製作し、その特性評価を随時行う予定である。 2.光露光によるウイスカーアンテナ、RFフィルターの製作に関して ウイスカーアンテナ及びRFフィルターの設計ならびに製作方法に関する検討を終了した。これらの製作を実際に行い、設計どうりの構造が実現されていることを確認した。今後、これらを装着するための検出器マウントの製作を行い、逆ハニカム型SD、ウイスカーアンテナ、RFフィルター、検出器マウントにより構成される本高性能検出器の組立方法に関する検討を行う予定である。 3.サブミリ波帯検出器特性評価装置に関して サブミリ波帯発振器である光励起型サブミリ波レーザーの製作、特性評価を完了した。本レーザーにより検出器特性評価予定のすべての発振線において、単一基本モード発振、良好な出力安定度(3%/hour以下)、検出器動作を最適化するのに十分な出力(10mW以上)が得られており、これらは検出器特性評価に十分な特性であると考えられる。今後、低損出サブミリ波帯光学系の特性評価を行い、サブミリ波帯検出器特性評価装置の完成を目指してゆく予定である。
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