研究課題/領域番号 |
06452255
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷内田 正彦 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029531)
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研究分担者 |
石黒 浩 京都大学, 工学部, 助教授 (10232282)
八木 康史 大阪大学, 基礎工学部, 講師 (60231643)
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キーワード | 画像理解 / 全方位視覚 / 大局視 / 局所視 / ロボット / 経路計画 / 位置計測 |
研究概要 |
本研究では、大局視(全方位視覚)と局所視(通常のTVカメラ)を機能的に組み合わせて、ロボットの周囲環境を必要かつ十分な精度で能率良く理解する手法を確立する。この目的に対し、本年度は以下の研究を行った。 [1]全方位視覚センサの試作:テレビカメラを上方に向け、その前に双曲面鏡をおいて、画像入力すれば、周囲360°を一度に観察できることを研究担当者らは発見した。これをすでに理論的には確認しているが、本年度、実際に双曲面鏡を試作し全方位画像を入力する視覚センサ系を作成して移動ロボットに搭載し、理論どうりの結果が得られることを確認した。 [2]環境の大局モデルの作成:全方位画像を処理して、ロボットの周囲環境の大局モデルを作成するプログラムを作り実験を行った。双曲面鏡を介して得られた全方位画像では環境中の垂直線が画像中心から放射する線となって射影されるため検出しやすいという利点があるが、一方、垂直線以外の線は双曲面鏡による変換を受けて検出しにくいという欠点もある。しかし、簡単な逆変換により、双曲面の焦点から周囲360°を見渡した画像が得られ、他の線も検出できる。したがって、変換前の画像で検出した垂直線を手がかりとして、変換後の画像で他の線を検出するという方法により、環境中のすべての線を検出できる。以上をプログラムし、実際の環境で実験を行い、満足な結果が得られた。 [3]移動経路の計画と更新:環境の大局モデルが作成されると、目的地までの移動経路を計画する。ポテンシャル法と呼ぶ方法を改良したプログラムを作成し、計算機シミュレーションでは正しく動作することを確認した。
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