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1995 年度 実績報告書

電流場におけるアルカリ骨材反応に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06452259
研究機関鳥取大学

研究代表者

西林 新蔵  鳥取大学, 工学部, 教授 (00032011)

研究分担者 黒田 保  鳥取大学, 工学部, 助手 (30263487)
吉野 公  鳥取大学, 工学部, 講師 (40135835)
井上 正一  鳥取大学, 工学部, 助教授 (10032286)
キーワードアルカリ骨材反応 / カソード電気防食 / 電流密度 / 膨張率 / 高炉スラグ / ひび割れ
研究概要

平成7年度においては、コンクリートに添加するアルカリとしてNaOH,NaClの2種類を選び、アルカリ量をNa_2O当量で0.5,1.0,1.5,2.0,2.5%の5水準、 コンクリートに流す電流密度を0、25、50、100、200mA/m^2の5水準にとって、コンクリートのアルカリ骨材反応に及ぼす通電の影響について検討を行った。また、アルカリ骨材反応の抑制に効果的な材料として知られている混和材料を混和したコンクリートについても通電の影響を実験的に検討している。得られた結果を以下に要約して示す。
(1)アルカリ骨材反応性を示す骨材を使用したコンクリートに鉄筋を介して通電を行うと、陰極である鉄筋周辺にアルカリ金属イオンが集中して、それが蓄積されるため、アルカリ骨材反応が促進され、かつ反応による膨張が大きくなる。しかし、単純に電流密度が大きくなればそれに比例してアルカリ骨材反応による膨張が増大するのではなく、ある値の電流密度において膨張は最大となり、それ以上に電流密度が大きくなると膨張はかえって緩和される傾向にある。つまり、電流密度に関してペシマム値が存在することが確認された。
(2)カソード電気防食を目的に通電を行った場合においても、高炉スラグやフライアッシュなどの混和材料をコンクリートに混和することによって、アルカリ骨材反応が抑制されることが確認された。また、その抑制効果は、フライアッシュよりも高炉スラグの方が、混和材料の種類が同じ場合は混和材の添加量が多いほど、それが顕著であることも認められた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 吉野 公: "コンクリートのレオロジー定数に及ぼす使用材料の影響" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 581-586 (1995)

  • [文献書誌] 黒田 保: "オートクレーブ養生を行ったコンクリートのアルカリ骨材反応膨張特性" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 937-942 (1995)

  • [文献書誌] 西林新蔵: "画像処理によるAARひび割れのフラクタル解析条件に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 949-954 (1995)

  • [文献書誌] 井上正一: "CFRP板で補強したRCはりの疲労強度と変形特性" コンクリート工学年次論文報告集. 17. 893-898 (1995)

  • [文献書誌] 西林新蔵: "AARひび割れのフラクタル特性と各要因の影響に関する研究" セメント・コンクリート論文集. 49. 152-157 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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