研究課題/領域番号 |
06452270
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐々木 公男 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (90016767)
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研究分担者 |
平井 有三 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (80114122)
板橋 秀一 筑波大学, 電子情報工学系, 教授 (70151454)
椎貝 博美 筑波大学, 構造工学系, 教授 (20016322)
太田 道男 筑波大学, 構造工学系, 教授 (10016446)
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キーワード | 水辺空間の安全性と快適性 / 水辺野鳥の棲息分布と音響嗜好 / 野鳥鳴声付随超音波 / 特徴抽出、ベクトル圧縮と識別 / 音声分析 / ピッチと基本周波数 / 2次、3次スペクトル / バイコヒーレンス |
研究概要 |
本研究の目的は、事前国内外研究状況調査と音声域野鳥鳴声収集データの基本不規則処理による基礎実験結果を下に、(i)水辺野鳥が自然状態で発する超音波域までの音響信号の組織的計測、(ii)音響計測・情報処理技術による種々の野鳥の棲息分布状況推定の可能性の究明、(iii)各種野鳥の音響嗜好実地調査・試験を通じて、(iv)水辺空間における適切な野鳥保護と安全性確保に資する工学的手法の開発、並びに(v)河川工学・土木工学等の工学的見地から具体的施策立案を行うことにある。当初の実施計画に沿い研究を進め、超音波信号の録音再生に伴う難点による遅れと調査可能地域、野鳥種類等の制限を除けば、ほぼ計画通りに進行しその概略は以下のようである。 (1)現用録音機器による100kHz帯信号採録では、テープ1本当たり高々十数分程度でこの間に野鳥が音響信号を発しないと無意味である。自動録音用リモコン回路の製作により後の分析・処理に必要な約30標本の有効なデータ採録を可能にした。野外試験による採取データの解析により全調査野鳥が数十kHz帯にわたる超音波を発しておりこの情報の有効利用によって棲息分布や音響嗜好の把握に新たな可能性が開かれつつある。 (2)導入設備機器、既設の設備・システム間接続が完了し、実時間音声分析を始め、各種信号処理用有機的システムの構築ができ、必要な各種解析・特徴抽出処理、低次・高次処理結果の保存・検索ソフトウェアの移植も終了した。超音波帯音響信号採録・放射系の構築とそのバッテリ-駆動準備もできている。 (3)音声域データ収集、音声分析用新手法開発、上記目的(v)については、本研究の基礎として別途進め、11.発表論文の一部に示す結果を得ている。 (4)3月中頃からの野鳥繁殖期における集中的データ採取並びに分析・処理と、それを踏えた音響嗜好試験結果を敷延して研究を総括する予定である。
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