研究課題/領域番号 |
06452286
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
和田 章 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (90158684)
|
研究分担者 |
山田 貴博 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (40240022)
田村 哲郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (90251660)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
キーワード | 超高層建物 / 動的解析 / 不安定振動 / 渦励振 / 連成シミュレーション / 弾塑性挙動 / 非線形応答 / 非定常空気力 |
研究概要 |
現在の高層建築の耐風設計では、500年再現期待値の大きさの風に対して概ね弾性範囲にあることとされている。しかし、万が一これを越える非常に強い風を受け、構造特性が渦励振領域に接近すると同時に構造物が塑性域に進入した場合、建築物の構造的な安定性はどのように評価できるかは重要な課題と言える。すなわち、塑性化による周期の増大、履歴減衰の効果などが不安定な非定常空気力と組み合わされた結果、その非線形性状が発散的な危険性の高いものか、振幅は大きいが定常的な振動として収束するものかは耐風設計上重要な問題である。本研究では渦励振時における超高層建築構造の弾塑性非線形挙動の安定性に関する研究を進める。本年度では、角柱が渦励振、不安定振動を生じた場合の挙動をビデオに収録し、振動応答が成長するプロセス、弾性応答時と弾塑性応答時の相違などを調べた。また、渦励振時における超高層建築構造の弾塑性挙動に関する連成シミュレーション解析を実施した。風洞実験結果との比較により解の妥当性を検討し、さらに弾塑性非線形応答性状について渦励振による非定常空気力との関連性を踏まえながら詳細に考察した。研究のまとめとして、渦励振時における超高層建築構造の弾塑性挙動に関する資料に基づき、極限的な強風時における構造物の安定性を吟味し、渦励振時の耐風設計法を確立する上での問題点、レベル2に対して具体的な数字を盛り込むために解決しなければならない事項を明らかにした。最終的には、終局的な安全性の限界を調べ、構造物に与えるべき合理的な余力の大きさを検討した。
|