本年度の研究では、高架構造物音に関する既存の実測データ等をもとにして、構造物及び音響放射の解析モデルを構築し、基礎的検討を行なった。 (1)既存の実測データにもとづく考察から、高架構造物音の主な発生源は、プレートガ-ダ橋の桁部であることを推定した。この知見をもとに単純化したモデルによって、鋼桁の音響放射特性を解析したところ、実際の高架構造物音と同様の特性を得た。このことから、高架構造物音の主因は、鋼桁であることがわかった。 (2)現在は、より詳細な検討のため、鋼桁の振動特性を、境界要案法を用いて解析するためのモデリングについて検討中である。この解析によって、高架構造物音の発生機構がより明確に把握できることが期待される。
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