研究課題/領域番号 |
06452296
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
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研究分担者 |
小原 聡司 都城工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (60214219)
岩下 剛 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90253905)
黒木 荘一郎 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30094139)
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キーワード | 断熱 / 開口部 / 3次元伝熱 / 熱貫流率 / 熱橋 / 有限要素法 / 境界要素法 / 差分法 |
研究概要 |
1.開口部には様々な形状の中空層が数多く存在するため、その伝熱計算には中空層の熱抵抗の計算精度が極めて大 きな意味を持つ。しかし残念ながらこれまでのところ、建築環境工学の分野では中空層の伝熱に関する研究蓄積は乏しい。そこで本研究では、まず、垂直な密閉中空層の熱抵抗に関して、他の分野における既往の研究成果を調べ、開口部の中空部に適用できるような計算法にまとめた。また、中空層の熱抵抗に関してISOの規格が1994年7月に公表されている。本研究でまとめた計算法はISOの計算法より適用範囲が広い方法であるが、両者が共通に扱うことができる条件について計算比較を行ったところ、本研究でまとめた計算法とISOの基準が殆ど一致することが確認できた。 2.開口部の伝熱解析に関する国際規格、海外の研究成果および計算プログラム(WINDOW3.1,VISION3,FRAME2等)を調べ、それらの水準やプログラムの操作性等を確認した。 3.開口部のうち、今年度は特に玄関ドアを対象として以下のような研究を行った。 (1)実際に製品化されている玄関ドアの分類を行った。特に玄関ドアを構成する部位であるエッジ、額縁、補強材、枠等について、伝熱計算に必要な形状、熱特性等のデータを収集し分類した。 (2)玄関ドアのエッジ、額縁、枠、補強材等の各部位の線熱貫流率を、2次元境界要素法、および2次元差分法により計算した。 (3)玄関ドアの郵便ポスト、錠部分の点熱貫流率を3次元有限要素法により計算した。またエッジのコーナー部等の3次元熱流の影響を3次元有限要素法により計算した。 (4)分類表から必要な数値を選び、それらを簡易な計算式に代入して、玄関ドアの熱貫流率を計算する方法を作成した。
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