研究概要 |
本研究は,自力で外出行動ができる健常な高齢者から,虚弱で引きこもりがちであったり身体障害や痴呆を持ちながらも介助・支援によって外出が可能な高齢者までを対象とし,こうした高齢者が余暇,生涯学習,リハビリ活動を行う「通所型高齢者施設」の機能的再編成の可能性を,地域社会でのネットワーク計画から個々の施設の平面計画の在り方までを視座に入れつつ,総合的,横断的に検討しようとするものである。 昨年度は高齢者デイセンタについて詳しい分析結果を得たことを受け,本年度は,高齢者デイサービス施設,高齢者デイケア施設を主たる対象として,研究をすすめた.地方都市圏として北九州市,大都市圏として東京都台東区,杉並区をとりあげ,典型施設7施設において,デイケアデイサービス施設における活動・運営実態の把握,通所高齢者の基本的生活上の属性の把握,などに関する克明な調査を行った.この結果を,生活上の属性の把握,などに関する克明な調査を行った.この結果を, 1.高齢者通所施設の利用圏構造 2.通所高齢者の基本的生活行為上の属性からみた類型化 3.高齢者通所施設の運営プログラムと活動場面 4.高齢者通所施設における集団形成の実態 5.高齢者通所施設の運営・活動とスペース構成 などに分けて分析・考察した. 又,前年度の成果とも合わせ,デイセンタ,デイケアセンタ,デイサービスセンタと多様に整備されている現状に対し,その類似性や差異性に注意深く論及しつつ,機能的再編成の可能性について横断的,総合的な考察を行った.
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