NiOおよびTiB_2粒子からなる混合粉末層中へ、温度1473K、窒素雰囲気下にて溶融Alを自発的に浸透させるとともに、反応:3NiO+2Al→Al_2O_3+3Niを通してAl_2O_3をin situ生成し、またこの中に金属Niを分散させた複合材料を創製することができた。ただし、in situ生成物としては、この他Al_3Niも見られた。なお、Alの浸透には、濡れ性を向上させるために18vol%以上のTiB_2粒子混合を必要とした。 さらに、粉末層にAl_2O_3骨材を混合した結果、溶融Alの浸透には影響がなく、また組織も健全であった。なお、骨材を含むもの、およびこれを含まない複合材料について耐熱衝撃特性を測定した結果、いずれの材料もAl_2O_3単体に比べて強靱化され、優れた耐熱衝撃特性を示した。 一方、溶融AlをMg_3N_2粒子圧粉体内に自発的に浸透させ、反応:2Al+Mg_3N_2→2AlN+3Mgを通して、in situ生成AlN基複合材料の創製を試みた。その結果、温度1473K、窒素雰囲気下にて溶融Alは完全にMg_3N_2圧粉体内に浸透し、58vol%AlNおよび42vol%Mg-Al合金からなる複合材料を得ることができた。 この他、Me粒子(Me:TiあるいはTa)とBN粒子からなる圧粉体内にも溶融Alを自発的に浸透させ、2Al+Me+2BN→MeB_2+2AlNの反応を通して金属Alを分散した(MeB_2+AlN)基複合材料を創製できた。
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