研究課題/領域番号 |
06452329
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高橋 英明 北海道大学, 工学部, 教授 (70002201)
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研究分担者 |
野田 和彦 北海道大学, 工学部, 助手 (60241361)
安住 和久 北海道大学, 工学部, 助教授 (60175875)
瀬尾 眞浩 北海道大学, 工学部, 教授 (20002016)
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キーワード | アルミニウム / アノード酸化皮膜 / カソード分極 / ピット生成 / 皮膜破壊 / 皮膜欠陥 |
研究概要 |
平成6年度において、バリヤ-型アノード酸化皮膜(BS試料(電解研磨面を使用)、BR試料(凹凸面を使用))、熱処理/アノード酸化複合酸化部物皮膜(TA試料)、および熱水処理/アノード酸化複合酸化物皮膜化成試料(HA試料)を中性のホウ酸塩溶液中およびCuSO_4/H_2SO_4溶液中で電位走査法によりカソード分極を行ない、次のことを明らかにした。 ホウ酸塩溶液 1。いずれの試料においても-2〜-4 V(vs.Ag/AgCl)においてカソード電流の増大が始るが、分極曲線の位置は試料によって異なる。 2。カソード分極のさい、生成するピットの数は、10^7 - 10^9個/m^2で、BS試料<HA試料<BR試料<TA試料の順で増大し、ピットの数が多いほど分極曲線はより高い電位領域に位置する。 3。カソード分極のさいのピット発生挙動は、皮膜の欠陥構造と密接に関連しており、素地金属表面のラフネス、酸化物生成時における酸化物の結晶化などがアノード酸化物皮膜の欠陥生成に大きな影響を与える。 CuSO_4/H_2SO_4溶液 1。水素発生電位領域より貴な電位で銅の電析が皮膜の欠陥を通して起こり、アノード酸化皮膜中には、皮膜生成時に素地金属にまで貫通している欠陥が存在する。 2。析出銅粒子の数から推定される欠陥の数は、中性ホウ酸塩溶液中で生成するピットの数の5〜10%である。
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