研究課題/領域番号 |
06452361
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
金子 勝比古 熊本大学, 工学部, 助教授 (20128268)
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研究分担者 |
小池 克明 熊本大学, 工学部, 助教授 (80205294)
尾原 祐三 熊本大学, 工学部, 助教授 (50135315)
大見 美智人 熊本大学, 工学部, 教授 (30040405)
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キーワード | 岩石破壊 / 破壊度挙動 / クラスII破壊 / き裂進展 / 岩石破壊力学 |
研究概要 |
前年度までの数値解析的検討の成果にもとづいて、岩石の圧縮破壊における亀裂伸長プロセスの可視化計測を実施した。 まず、周方向変位速度一定制御のための材料試験機の構成試験を実施し、試験機ストローク信号と供試体変位量との関係を明らかにした。また、供試体に加圧状態で蛍光塗料を浸透・固化させるための専用供試体ケースと恒温槽を設計・試作し、これらにより供試体中の亀裂を固定させる技術を確立した。次に、大島花崗岩を供試体として周方向変位速度一定制御試験を行い、その再現性を確認した後、最大強度点以降の破壊段階の異なる5種の供試体を作成した。そして、これらの供試体をX線CTスキャナーにより断面計測を行った後、一軸圧縮荷重下で蛍光塗料を浸透・固結させ、紫外線蛍光法による亀裂の可視化計測を実施した。これらの結果、class II岩石の破壊プロセスはモードI・モードII複合亀裂伸長による縦割れ型の剥離破壊であることを実験的に確認した。すなわち、縦割れ型剥離破壊が表面近傍から断続的に発生し、これは従来説を否定すること、筆者等が提案した理論モデルが妥当であること、などを明らかにした。さらに、理論モデルに関する考察により、剥離破壊による有効断面積欠損によりclass II特有の荷重変形曲線が現われることを明らかにした。
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