研究概要 |
1.生体計測の体系化既往の研究成果を整理して体系的な分類と内容の構成並びに問題点について明らかにすることができた。この内容を踏まえて補充すべき物性値解明につき研究を開始している。今年度に得られた成果は次のようである。 2.光学的方法(1)農産物の形状分析-CCDカメラの活用した3軸寸法が同時測定できる形状分析装置を試作し,国内外産米の籾・玄米・精米の調製加工工程の変化状態を測定した。解析の結果,この操作に伴う品質劣化と歩留まり向上の手法に役立つことを明らかにした。(2)近赤外分光法の活用-外国産米はアミローズ成分が多く管能食味(日本人対象)と食味計の相関が不明確であり,補正値により修正できる方法を検討中である。 3.力学的方法(1)球根類の表皮水分と剥離計測-球根類の表皮水分は機械選別時に皮部の剥離との相関が高い。表皮水分測定は木材水分計を応用的に活用することにより解決し,剥離力は3方支持装置とレオメータを組合わせる事により測定できることを解明した。これにより基準測定器の設計の見通しを得た。 (2)パ-ボイルドライスの加工特性-文献調査と簡単な実験によりこの分野に関し本格的研究に着手する見通しが得られた。吸水と蒸熱操作に伴う物性値変化をレオメータの活用により挫折硬度測定法・荷重/変位量・砕米率・緩和弾性率で捕らえ,品質を評価する方法である。 4.自動化研究 物性値測定のための剥離力測定器・レオメータによる品質評価法は,未だ手動部門を残しているので,この自動化を何処まで図るべきか検討中である。
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