| 研究概要 |
本研究はマルチCPUワークステーションが高速ネットワークでつながった並列分散コンピューティング環境で,(a)他サイトと白サイトの計算機資源(プログラム,ファイル)の利用の仕方の差異,(b)並列コンピュータ上での並列プログラミングと分散CPU上での並列プログラミングの法の差異,(c)プログラムデータとファイル中のデータとの構造的・処理方法上の差異,(d)計算機能と検索機能の差異を統合するプログラミング言語設計と実装を目的としている.
本言語はワカシ,イナダ,ワラサ,ブリの4階層からなっており本年度は,(1)ワカシのトランザクション・リカバリ機能の設計と実装,(2)イナダの高性能化,(3)イナダのテスト,(4)ワラサとイナダの統合,(5)ブリの検討を目標としていた.
本年度は(1)並列分散トランザクション方式を新たに開発し,設計・実装を行った.この設計で,入れ子トランザクションモデルを拡張し,並列分散環境上での分散並列実行に適用可能とした.リカバリについては設計は終了した.(2)イナダに分散メソッドの並列処理機能をもたせた.それにより,ワラサの層が不要になった.(3)この言語実装のプラットホームをSUNワークステーションのソラリスに変えたため,移植が必要となり,ワカシ,イナダの実装がおくれた.そのため,テスト・評価作業は来年度に回された.(4)オブジェクト指向問い合わせ言語OQL(SQLを包含している)の調査を行い,それに計算完備性を付加するための検討を行った.
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